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2006年1月10日 (火)

吾妻線運休日記

温泉ですっかり暖まり、これなら重ね着もいらないなと片っ端からリュックに詰め込み、駅へ。
…ところが、待てど暮らせど列車がやってきません。
ポカポカだった体が徐々に冷えてゆき、1枚、2枚とリュックから取り出して重ね着。
定刻を10分過ぎても来ないので、待合室に避難。ここは電波が届かないからネットのチェックも出来ないのです。
駅に連絡電話もないし、スピーカーは沈黙したままだし、手も足も出ない状態。
おかしいなぁと、皆時刻表を見直したりしながらじっと待っていると「電車来たぁ?やっぱり来ないよね!」と言いながら入ってくるおばさんが。
どういう事だと一同騒然。すると、若者3人組が携帯で運行情報をチェック。
「倒木で運休し…運転再開してる」
定刻から既に20分。先ほど運転再開したらしい。
しかし、スピーカーは沈黙したまま。列車はいつ来るのだろうと騒然。
定刻から30分。別のおばちゃんが「まだ止まってるの?」と言いながらやってくる。
2時の列車から止まりっぱなしらしい。
すると、スピーカーから声が。
「1時間遅れで運転を再開しております」
…1時間遅れ…というと後15分である。
それまで待つかな…と思っていると、やはり来ない。
村営温泉の職員だろうか、バスがあるよと言ってやってくる。
おばちゃんが駅に電話すると、17時に2つ隣の駅を発車だという。
ところが、やはり待っても列車は来ない。しびれを切らし始めた頃、やっと合成音声の接近放送が入った。
「間もなく、列車が参ります…」来た!やったー!と待合室の十数人が喜び勇んでホームに出たら、なんと警笛を吹かして特急が通過していった。
「なんだJR!ふざけてるわ!特急止めるべきよ!」さっきのおばちゃんが咆哮する。
3人組の若者も「総合指令がなっていない」と憤慨。怨嗟の声が満ちあふれる。
唯一、優しそうなべつのおばちゃんが「でも、特急止めたら、特急に乗っていた人が特急料金払っているのにと怒るんでしょうね」とポツリ。あなた、正解です。
特急を遅らせると、接続する新幹線も待たせることになる。
新幹線を遅らせると、その先で接続する在来線も待たせることになる。
一地方のローカル特急でも、遅れは全国に波及するから「特急は遅らせてはならない」のであるが、吠えるおばちゃんに言っても無駄だろう。
おばちゃんはまたも駅に電話して「更に15分遅れるんですか?それにまた特急が来るの!特急を止めたらどうですか!」
気持ちは分かるが、中之条駅の駅員に運行管理権はない。言ったところで下っ端駅員の白髪が増えるだけである。
結局おばちゃんは、バスを勧めに来た職員の話を聞き「皆さん!いつ来るか分からない列車よりバスで行きませんか!?」と呼びかけて数名のバス組を引き連れて行ってしまった。
特急2本も出せばその次は鈍行が来るだろう。吾妻線は交換設備が方々にあるので、そんなに遅くまで待たされるとも思えない。ましてや、バスは渋川行である。若者3人組は「バスより列車の方が速い」と言っていたが、おいらはバスが先着だが、渋川で乗り換える列車が無くて結局同じ列車になると予想した。
さて、またじっと待っていると又も接近放送が入る。特急かも知れないなーと思いつつホームに出てみるとやはり特急。全員特急止めろと大憤慨である。
流石に2本連続は感情的にいただけない。事情は知っているがあんまりだという気がしてくる。
そうして、またしも待たされる。体はすっかり冷えて寒くてしょうがない。
まだかまだかと焦れだした頃、駅の電話が鳴る。しかし電話の音は施錠された係員室の中から聞こえてくる。
「俺達を試しているのか!ふざけてる!」と若者が叫ぶ。まぁ、そう思われても仕方ないだろう。なにせこちらからJRに連絡を取る術はなく、放送は全然無く、特急ばかりが通過していくのだから。
電話は鳴り続ける。どこかに入口はないかと若者が探し始めたら、接近放送が入った。
今度こそ…期待を込めてホームへ。するとどうだ。二つのヘッドライトは速度を落とし、我々の前で止まったではないか!万歳、やっと帰れる…
遅延90分。全身冷え切ってどうにもならない。持ってきた服を全部着ても寒くて震える有様だったのである。もっと正確な情報があれば温泉に入り直していただろうが、叶わぬ話であった。

今回のJRの対応はダイヤ混乱時の苦情の多数を占める「情報を流さない」という典型例であった。
発車予定時刻に達した時点で一度放送すべきだし、到着見込は流せなくても今どこに列車がいる事くらいは放送できるはずである。復旧見込時分は言わなくても「係員が出動した」「現場で作業中」「作業後の確認中」「動き出した」「○○駅に停車中」と言ってもらえれば、それだけでも違う。何のために放送装置をおいているのかと言われても、これでは仕方ない。(指令が人手不足でマイクに向かえない事情もあるんだろうけど、旅客対策は重視しなければならないだろう)
あまりに対応がマズイ上、容易に改善可能である話なので、今回ばかりはお客様相談室に話を持ち込む予定である。

唯一愉快だったのは、散々悪態を付いていたバス組のおばちゃんが、渋川で同じ列車に乗ってきたことである。
そうして、気づいたことが一つ。
あの酔っぱらいのおっちゃんの「送っていくから一緒に飲もうよ!」というのは、この伏線だったのか…ということだ。

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