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2007年7月18日 (水)

第37話 涙のあした日記

第37話 涙のあした日記

あらすじ:
ラムちゃんがタイムトラベルして1日先の日記を持ってきた。それを読んだ不幸な少年、諸星あたるが繰り広げる奇想天外のドタバタラブコメディ、うる星やつらは毎週水曜日以下略。

ほぼ原作通りに話は進みます。
ランニング女子を追い回して後をつけ回したあげく、足をつかみあげて痴漢と呼ばれる。
どーみても痴漢。なんてったって、モニタのこちら側で「あたるよ、それじゃ痴漢だぞ」と思ったら痴漢よぉー!って叫ばれているんだもの。
学校に行けば山下作画でスカイダイビングしてきた面堂の下敷きになり、謝罪らしい謝罪も受けないまま日記を書いているという事実を嘲笑される。(これは原作通りあたるの人物像と日記を書く行為のギャップが激しいので笑っているのだが、笑われる側としては日記を書くことを嘲笑されているようにしか受け取れないであろう)
凄い侮辱である。それでも平然としている諸星あたる。凄い。

ラムちゃんの方が「ダーリンを馬鹿にするな」とよっぽど気にしている。
「ダーリンを馬鹿にするな」って発言も実に惨めなものだ。こういう発言は馬鹿にしている事実を追認するという現状認識の時に心理的抵抗を伴う行為なのだが、自然と「馬鹿にするな」が口をついて出てくるラムちゃんも強い。
同時に夫に対する深い愛情を見せる発言であり、私は大好きなのである。
※「馬鹿にするな」という発言は大抵被害者当人が見得を切る、もしくは怒りにまかせて言う台詞であり、第三者が言うものではない。せいぜい学校の先生の発言であり、それでも言われた場合被害者は落ち込むものである。

あたるの名誉は自らの名誉と心得ているのか、あたるは哀れむべき対象と見ているのかで意味合いが全然違ってくるのだが、両者が渾然一体となっているところに歯がゆさがある。
なぜならば、ラムちゃんは無自覚のうちに地球人の身体的精神的特性を根拠に、保護すべき対象(=哀れむべき対象)として見ており、一段下に見ているフシがあるからだ(温泉マークの胸ぐらをつかんだ弁天に対し「地球人は弱いんだから」と表情を変えずに諫めるシーンがある。学校の勉強は軽んずるし、アイスクーラーでも冷徹に地球人の精神力じゃ無理と断言。事実を言っているだけなのだが、歯に衣着せぬ直球発言に時折宇宙人ラムのギャップを感じずにはいられない)
そしてそこもまたラムちゃんの魅力を引き立てる要素となっている。単に良くできた女房の立場に収まらなくなるからだ。
表現を変えてみよう。私には前者9割、後者1割として、あたると対等な妻としての立場、そしてあたるの保護者としての立場、両方からあたるを擁護しているようにみえる。この時ラムちゃんは、あたるの妻であり、母なのである。「ダーリンを馬鹿にするな!」には、初期ラムちゃんのあたるに対する限りなく深い愛情が込められている…ように思えるのである。

話を本題に戻す。
原作では涙が文字を移動させるというアホな現象によって日記を読み違えていたことが発覚して終わるが、アニメではタイムマシン(例によってブラから取り出す)を踏みつけてしまい、日記の文字が切り出された岩の上にあたるは飛ばされる。ラムちゃん曰く「今日と明日の隙間に挟まってた」というが、よくわからないうる星空間にやってくるのは日常茶飯事なのでよしとしよう。素直に言うとこの演出面白くて好き。

あたるに明日はどうだ?と詰め寄られ「とってもいいことがいっぱい書いてあったっちゃ!」と嘘をつくラムちゃん。
この時の表情もまた、いかにも答えに窮してうそぶいていますと分かる表情で良い。
日が開ければあたるは相変わらず痴漢容疑で警察に追い回されて昨日と変わらない出だしをしている。
ここに、日記を付けても昨日の反省を今日に生かさないというあたるの脳天気な基本姿勢を垣間見ることが出来る。
昨日より悪い日だなんて可哀想で言えなかったというラムちゃん。
追われるあたるは、昨日より多くの車に追われて幕である。

絵は未公開のまま放置状態だった以前の作品。文字ばっかりより絵を混ぜた方が良いでしょ。
うる星のレビューとは無関係であったとしても~。
20070717battle1

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