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2009年1月16日 (金)

BS2夢の仕掛人、因幡くん登場!

BS2で年末に放送した「夢の仕掛人、因幡くん登場!ラムの未来はどうなるっちゃ!?」
タイトル長いなー。

OP、EDとも描きおろし。OPは土器手司なんですが修正はいりまくり。
なぜ土器手原画のまま行かないの!?作画監督は小林ゆかり…
本編で土器手絵が一枚もないのにOPだけって訳にはいかないからなんでしょうね。
OPの歌は大好きです。先にCDだけ買って(レコードじゃないのです)延々とリピートして聞いておりました。
シャボン玉の中にラムちゃんが入ってくる来るまわるところとか、ああ土器手司、ああ土器手司よありがとうと思わずにはいられません。でもアップになると修正はいっていることに気づかされます。

作画面ではOVAにしては安定。内容も満足です。
で、その内容。
冒頭、ラムちゃんが諸星家のドアを外して亜空間の扉を作るところから始まります。
さすが、不可能はないっちゃと事あるごとに言い切るだけのことはある。UFOからケーブルをひいて物々しくやってる割りには、手元の工具は地球の機器サイズであるところもポイントですね。
そしておそらく動力系をUFOからひいてるんだと思うんですが、これはジャリテンを隔離するための伏線。よくできてます。
異次元では、原作通りにあたるとしのぶが結婚する未来(原作「系図」のとおり)から見ていくわけですが、しのぶ、あたる、ラムがそれぞれに望ましからぬ未来を目撃してショックを受けるときの細かい描写が良い。
私にとっても望ましからぬ未来であるので、正直見ているのは辛いのですが、本当によくできているシーンだと思います。あたるの父さんは若返りしてますけどね。
ランちゃんがわら人形ぼとりと落として、その人形がトラジマビキニう付けているとか、細かいところでしっかりやっています。
サクラさんを追うとき、当たるが道ばたの立て看板に身を隠しながら後を付けていくのも良い。
つばめが墓所にサクラを誘い、亡き父を降霊して紹介する話で、二人をあたる達友引高校の生徒が後を追うシーンを彷彿とさせます。あの時の看板は「新鮮!冷凍マンモス」でしたね。(コマの角で遊んでいるところもまた魅力)
コマの角で遊べない代わりに、モブシーンや1コマだけの挿入カットで遊んでいるのもアニメうる星の特徴ですが、これについては後ほど。

いくら見ても悪い未来しか出てこない状態なので、全員疲労困憊してしまいます。
そこへ因幡くんは思い思いの未来を作らせるわけですが、結局捕まってしまう。
この時にしのぶ以下3人は檻に入れられてしまうんですが、この檻を破るところもまたいい。
鳥かごに取りの頭がついているんですが、檻を破るときに鳥は失神。いや、あれは絶命でしょう。
つるされている因幡くんのロープをラムちゃんがちょっきんと切って、因幡くんは地面に墜落。
しのぶにばかり「ええかっこしい」している因幡くんの底の浅さをラムちゃんはこの時点で看破しているので特にフォローもしないのでしょうな。もっとも、普段からフォローしない娘ですが。

ようやく手にした自分たちで作ったドアノブ。ところがうさぎ達の妨害でラムちゃんのドアノブは手を離れて奈落の底へ落ちてしまう。ラムちゃん大いに怒るわけですが、この一連のシーン、ラムちゃんが怒る頻度が非常に多いものの、ただ眉毛をつり上げているだけで、怒りの表情の中に見せる可愛さが微塵もありません。これは作監の絵柄による物だから仕方ない、とはいえ、ラムちゃん本当に怖いよこれ。
そして何故かその怒りはなんでもかんでも「ダーリンが悪いっちゃ」と責任転嫁。
今まで漠然と抱いてきた「本当に結ばれるのか?」という不安が具現化して目の前に突きつけられるわけですから、そりゃ浮気を続けるあたるに矛先が向くのも必然ではあります。
この因幡くんの話が辛いところはまさにそれ。漠然とした不安を抱えているなんて微塵も感じさせなかったうる星において、二人の今後に不安を残した未来を描くと言うことは最終回が近いことを暗示しているのではないかと思ってしまう。永続性がある世界だと思っていたら実は終わりがあった、これを突きつけられるのは辛いんですね。
あたるはハーレムの未来を覗いて、そこで6畳一間にぎゅう詰めなのを目の当たりに。
「確かに6畳とは言ったが…」
いやいや、経済力の限界って言ったって、こんな大人数養えるのはよほどお金がないと無理ですよ。
ラムちゃんの家財道具いったいいくらで売ったのやら。

さかのぼって、「6畳1間でもいい…ラムがいて…」と言うシーン、原作では珍しく「ラムちゃんが居るのが前提」をラムちゃんの前で提示するシーンなんですが、全然気づかず浮気の正当化としてでしか受け止められていないのが悲しいですね。ましてや何度か口にしているアニメでは、この台詞の希少性というのは生きてこないんですね。
本当は数少ない告白なのに。

さて、うさぎに追われて逃げ込んだ先のドアが二人が結婚する未来。
祝福している(しているのか?)人々の列の中に、BDの帽子少女がいたり、色々います。
みんなどうみても結婚式向きじゃない格好が多いのは気のせいか!?(笑)
総番とか何故列席しているのか皆目見当が付きません。どんな未来なんでしょこれ。
少なくとも、物が投げ込まれてないので原作よりかは祝福されている感じ。
ラムの父ちゃんは花嫁の父らしかったけど、あたるの父ちゃんはこんなにぼーっとした表情で良いのかしら。
原作では影からあたるの反応をうかがっていたラムちゃん、アニメでは堂々とあたるの隣に。
そして、この未来を守ろうとするあたるを応援します。応援するだけで手は貸さないのだけど、それをやると原作と違っちゃうので妥当なところ。ここはアニメと原作の二人の関係の差をきちんと反映させた結果だと、高く評価したいところ。
結局扉は落ちてしまい、うさぎに追われて元の扉から脱出。
しのぶは扉の前で因幡くんの身を案じて悲嘆に暮れます。

一人だけのけ者だったジャリテンがふてくされる中、ラムちゃんが「何故うちのノブだけ無くなったっちゃ」とあたるを責めるのはやりすぎ。
まったくあたるは悪くないのに責任転嫁。
そりゃ、あたるじゃなくても「お前がそんなんだから!」と言いたくなります。
でもこれ、最後のラムちゃんのノブのシーンをより印象的にするためなのでしょう。
ラムちゃんのノブが使われたと言うことは「ダーリンとのスイートホーム」の未来は残ったって事ですよね。
原作よりもサービスしているなぁ。
その未来は見せてくれるな、見たくないんだ、見ちゃったらそれが限界じゃないかー、とドキドキしてたらEDでその未来を一部だけ映し出す、しかも背景だけという心憎さ。うん、いい終わりなんじゃないかな。

蛇足ながら、大地丙太郎が撮影スタッフに名を連ねていて驚きました。

OVAシリーズの中では上位にランクする面白い作品だと思います。

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