二周目第51話 「ラムちゃんの男のコ教育講座」
第51話 「ラムちゃんの男のコ教育講座」
あたるのトランプ占いから始まるこの回。
冒頭からしてラムちゃんが可愛く、「あたるって占いやるのか」という驚きもすぐに、ラムちゃんのすがり方が可愛いという感想にもみ消されてしまいます。二回連呼するのがね、いいんだよね。こんな風にすがられたいと思いますよね、そうですよね。
この後のあたるの母と一緒に、あたるの子供の頃のアルバムを見ているラムちゃん、あたるの母との会話は仲の良い嫁姑というか、恋人の母親との会話といった感じ。諸星家にも受け入れられた感じで良いですねぇ。
そこでラムちゃんは子供の頃のあたるを教育せんとしてタイムスリップするわけですが、10年前は何故か空き地に土管があって、ドラえもんの空き地の様になっています。考えてみれば本放送当時から10年遡ると昭和40年代な訳で、当時は東京のあちこちが掘り返されて下水道工事をしていた。練馬は後の方だから空き地に土管というのも不自然な話ではありませんね。
さらに電柱は木柱だし、背景の中にも時代が描かれてます。
サクラさんは錯乱坊に食事を勧められて断るところからも、病魔にとりつかれている高校生時代は食が細かったであることも分かります。
結構示唆に富んでいるなあ。
ちゃんと10年前にタイムスリップしていることを確認できたラムちゃんは大空の中で喜びを爆発させ楽しく飛び回ります。
この動きののびのびとした楽しさは、やはり高橋資祐。スタッフロールを見るとコンテも描いていることが分かります。道理で!
この後、子供の頃のあたるが出てくるわけですが、鼻歌を歌うも歌詞が分かっておらずいい加減な内容を自信なさげに歌い、頭を揺らしながら歩いている、これは可愛い!(笑)アホの子です。
Bパートに入るとあたるまでもが過去にタイムスリップして、ラムちゃんの作戦を阻止しようとする。
子供の頃のあたるは電撃人形の電撃を浴びまくり、コテンとひっくり返るんですが、この少ないセル画で効果的に動かすのもまた楽しい作画です。Aパートの可愛いのはラムちゃんに始まりラムちゃんに終わるけど、Bパートは子供の頃のあたるが可愛さを全部持って行っている気がするなあ。
子供の頃のあたるはデパートの屋上でも女の子にちょっかいを出し続け、病的な程。
ラムちゃんの企みも病的ですが、あたるも病的。やばい者同士といった感じです。
その後出てくる子供の頃のラム親衛隊4人組は、しのぶの為に一肌脱いでなかなか立派な子供。顔の造作はもうちょっと花を持たせても良いのではという出来ですが、大人に立ち向かう姿は男前です。
オチのシーンでは、あたるの父が「新居をバックに記念写真撮りましょうよ」「そういう心境ね」と上手い返しをしますが、これって緒方さんのアドリブではないかな。
あたるが塀に首を突っ込むシーンはすさまじく、このカットだけでも爆笑。我が家は「ひどすぎる(笑)」と、笑いが止まりませんでした。
現代に帰ってくる途端、先ほどまでのドタバタは急に幕を引き、家族が家でゴロゴロしているような感じに戻ります。
すごいねえ。なんか我が家みたいな距離感だねえ。

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