二周目第53話 「美少女は雨とともに」

第50話 「翔んだドラキュラ」
この話、冒頭から大笑い。勢いよく煙突から飛び立ったドラキュラ伯爵、そのまま地面に墜落するときの光景からしておかしい。
なにより肝付さんの声も相まって、単なる変人のオッサンたるドラキュラが可愛く見えてくる。
「はーひーはーひー」と言って地面すれすれを飛ぶドラキュラの格好悪さにすでに笑いは極まれり。
一方で諸星家では、ラムちゃんどころか鬼族はニンニクが苦手であることが判明。しかし、ニンニクの良い香りしかしないと言うあたる、口からニンニク臭を吐いて、他人のニンニク臭程臭いものはないという自覚はない模様。プレイボーイの名が泣きます。
ラムちゃんが苦しむ様は声が可愛くて、恋人感がある甘えたような声と家族のような会話ぶり。
今回の声は鼻声だとヨメが言ってましたが、そこがまた可愛いんですよね~。
このあたりのシーンのラムちゃんの髪がお尻まであるやたら長い作画、独特の絵柄ながらも可愛いですね。
さて、ドラキュラ伯爵はラブレターでラムちゃんをおびき出そうとします。ラブレターを受け取るときのラムちゃんは何故かうれしそう。
他者の好意を受けても意に介さない原作と違い、アニメの方は地球人の感覚に近いようです。
しかし、ドラキュラ伯爵の文字は酷く、皆に酷評されます。
屋根上でラムちゃんを迎え、去って行くところまでがAパート。このあたりもおかしくて仕方ないので是非見てください。
基本的に原作に比較的忠実なんですが、アニメならではのオーバーな表現がピッタリきています。
Bパートではコウモリとのデートが描かれます。
冒頭では、ラムちゃんがあたるに大きなせんべいを「あーん」とやっているところにコウモリが突っ込んできてせんべいを貫通してしまう。
しかし、冷静に考えるとせんべいを縦に食べようとしている異常さ(笑)やたら仲が良いんですが、何があったんですかね。
コウモリに協力して街へ美女を探しに出るあたる。それに嫉妬するラムちゃん。この関係性がたまりません。
あの「画力があるなあ」もちゃんと描かれているし、あたるの傷が増えるのも忠実。
Bパート後半はオリジナルの展開になるんですが、ここも面白いので是非皆さん見てください。
ドラキュラ伯爵の家に行く、そこで地下室に降りていくところでラムちゃんだけがワクワクしたポーズに注目です。お化け屋敷といい、基本的に地球人が感じる闇に対する恐怖といった感性がないラムちゃんの特性をうまく描いています。
あたるとコウモリの関係はほぼ原作通り。オチは確かにありがちかもしれないけど、そこの演技が面白い。
最後の最後でドラキュラ伯爵が神にすがるという皮肉な展開、これは大人がニヤリとするところです。
作画監督は古瀬登、独特の絵柄ながらあちこち可愛い!本当にありがとうございました。
第49話「テンちゃんの恋」
インキンタムシという言葉やどうはんきっさという言葉を覚えたのが原作のこの話。
初期うる星でしか見られなかった下品なネタをアニメではかなぐり捨てて、ちょっとハートウォーミングな話に仕立て変えちゃったというのが今作の魅力です。
こどもの日ということであたるは母の手伝いをしながらも、頭には新聞紙の兜で浮かれ気味。ちゃんとラムちゃんが家事手伝いをしているところがいい。
そこへやってくるキンタロちゃん。何故に出すのと思いきや、これが終盤には意味を持ってくるのだから素晴らしい。
ジャリテンはサクラさんに脅迫状のような手紙を書く。原作ではあたるが代筆しますが、アニメではキンタロちゃんが代わりに話を付けに行くと言って、サクラ邸の床にまさかりを突き刺して啖呵を切って撃沈(笑)
メチャクチャなことをして話をご破算にしたのに男なら諦めろとテンを諭すも、決して無責任なようには見えないというのがポイントです。
ここでキンタロちゃんは「いつかお前を愛する女が現れる」と慰めを言うわけですが、なにやら予言めいているような…
結局はラムちゃんが取り繕いデート決定。
Aパートが終わり、アイキャッチ。Bパート開始時にもアイキャッチ。このアイキャッチがAB両方に入ったのは初なのでは!?
デート現場へジャリテンを追いかけるあたる、それを追いかけるラムちゃん。二人ともデートできるような服を着ており、ラムちゃんは折角だからうちらもデートするっちゃ!とたたみかける。これは…最初からデートに持ち込むつもりだったとしか思えません。なかなかにやり手です。
しかも二人とも緩いネクタイでイメージを揃えている!すごいですねー。
ジャリテンが着ている燕尾服みたいな白スーツがあたるのお下がりというところも面白い。あたるの母がバックアップしていると言うことですよね。
ダブルデートとなり、あたるは必死にジャリテンを追い、ラムちゃんはうっとりとあたるの腕に身を寄せる。キラキラとした綺麗な光景が流れますが、それはあたるの表情に目を向けなければの話。あたるの顔が舞台をギャグに持っていきます。
ジャリテンは思いあまってサクラさんを無理矢理クマに乗せて連れ去る。どこでこーいうハチャメチャ覚えたんでしょうね。
あたるはラムちゃんにまたがり「追えー!」ラムちゃんは「うちはウマじゃないっちゃ!」と激怒。そりゃ当然です。
でも、最終的に建設中のビルの屋上にやってきたところを見ると、ラムちゃんにしがみつくなり乗るなりして行ったのでしょう。
ビルの屋上のやり取りはひたすら面白い。ジャリテンは振られ、あたるは歯が何本か飛ぶほどしたたかに打たれ、それでも最後は美しく締め…締めつつあたるが台無しに。
全体としてギャグなんだけど美しく、破天荒なんだけど純粋なジャリテンの心情を描いている良作です。
今作は演出押井守、作画監督遠藤祐一、原画宮尾岳(なんとクレジットされているの一人だけ!)です。現在は漫画家の宮尾先生ですね。
第48話 「翔べよイモちゃん!」
イモちゃんの回。
既に「毎日うる星日記」を読んでいる人には自明ですが、全話感想文は毎回ネタバレを含んでますのでご承知おき下さい。
さて、アニメうる星やつらでは、当初あたるはひたすら格好悪く、品性を欠く行動をし、町内の汚物呼ばわりされるも致し方ないようなキャラに描かれてきました。それが第19-20話ときめきの聖夜でラムちゃんとの仲が進展し、途中ちょこちょこと良いシーンが挟まるようになりましたが、ようやく諸星あたるの魅力が分かりやすい形で視聴者に提示されることになります。
それが、今作「翔べよイモちゃん!」なのです。
ラムちゃんの絵が飾ってある謎の部屋。ラム親衛隊最高幹部会の4人組がいて、彼らの部屋なのかと思ったら、なんと「俺達生物部」という言葉がメガネの口から飛び出します。君達生物部だったのか!
原作ではコースケのいる「生物クラブ」だから、確かにこの役割になるわけだ。
イモムシを育てては蝶にしてマニアに売って金稼ぎ、と言っている生物部なのに、見かけない白とピンクのイモムシに対しては種の同定を行わずに飼ってます。他のイモムシの分の餌まで全部食べてしまう「あたる」と名付けられた白とピンクのイモムシ。捨てると言われてあたるは引き取ります。原作でもアニメでも「十円でも値が付く」と、金目当てのような発言がありますが、アニメは確実に情が湧いているように見えます。
教室へ持ち帰ってイモムシに餌をやるあたる。ラムちゃんも加わり、よく見ると可愛いと二人で話ながらイモちゃんと名付けて育てます。面堂はイモちゃんに対して醜いと罵り、イモちゃんはしょげる。このシーンもイモちゃんは可愛く描かれます。
あたるになつくイモちゃんを見て、その後のイモムシとは思えぬ異常な雑食ぶりを見ても、あたるは一度湧いた情を消すことはありません。
昼休み、ラムちゃんはジャリテンが運んできた弁当を受け取り、ダーリンの弁当は無くなったから半分こしようと言う。ラムちゃんが食べるものがあたるの口に合うのか、そもそも中身は誰が作ったのかと疑問はありますが、あたるの母が二人分作った可能性が高い(ラムちゃんには味がしない)ですね。そのやり取りを尻目に教室は弁当が空になったと大騒ぎ。面堂の重箱からでっぷりと成長したイモちゃんが出現し、弁当泥棒としてイモちゃんはクラス中に追い回され、イモムシを殺せと箒で殴りかかられます。
唯一、イモちゃんの保護に立ち上がるのがあたる。
可哀想だろ!とラムちゃんと絶妙の連携を見せてイモちゃんをラグビーボールのようにパスしながらひたすら走って逃げる!
追いかけるメガネたち一団がカーブを曲がりきれずスッ転んだり、階段から転落して顔面アップで次のシーンへ場面転換したり、追いかけるシーンの動きが楽しく、少ないセル画で効果的に見せているのが分かります。
メガネは偏執狂的に追い回し、やばいのはメガネだけかと思ったらそれ以上に面堂がやばかった。
身の危険を感じるレベルなのにそれでもイモちゃんをかばうあたる。両者に挟み撃ちにされるも、あたるとラムちゃんは絶妙のコンビネーションで窮地を切り抜けます。挟み撃ちにされるときのメガネのカンフーかぶれの動きも笑いを誘う必見シーンですね。
サクラさんと対峙したときもあたるはイモちゃんを守る約束を取り付けてから行動しようとする。
この後、人体模型の中に隠れるシーンになりますが、何故か緑色の気味悪い人体標本スーツ(笑)これは人間ではない物がモデルなのでは!?
これを着たあたるの動きが制約され、どのシーンでも直線的な動きになるのがおかしくて仕方ない。
最終的にあたるは皆に追い詰められますが、それでもイモちゃんを守るために身を張って戦う。
弱者のためなら身を挺する、それが諸星あたるの本質なのだというのが分かります。
ジャリテンをフライパンでホームランするあたるですが、ジャリテンは弱者じゃなくて対等の立場で張り合っており、ジャリテンが徹底的に弱い立場に追い込まれれば味方することもあるのです。
弱い物の味方と口で言うは易く行うは難い。それを自然体で行う諸星あたるが傑物であることを、今作は証明しているのではないでしょうか。
ラムちゃんがあたるに惚れた根源的な理由はついぞ明らかにされませんが、うちはこういう所なんだと思います。
なお、次回予告が「○○で会うっちゃ!」ではなく「テンちゃんの恋でハート直撃だっちゃ!」で終わる。珍しいですね。
第47話「イヤーマッフルに御用心!」
面白い!ひたすら面白い今回。イヤーマッフルの回です。
安いと言いながらもイヤーマッフル屋で150円の物を値切るあたる。ジャリテンをダシに値切りまくる訳ですが、そのジャリテンをも上手く騙して結果100円で手に入れるという抜け目のない描写で始まります。
イヤーマッフルを付けたあたるはジャリテンと中身が入れ替わってしまう。声はあたるの声のままジャリテンの体で活動です。
ジャリテンの体を使って女性の体に顔をスリスリ…可愛い愛玩動物みたいに思っている街の女性達が次々と押し寄せなんと順番待ちの行列が出来るほど!あたるの奸知があればジャリテンの体では色々なことができてしまうという恐ろしい事実が白日の下に晒されます。
それでもサクラさんは持ち前の霊力で反射的に身構え、あたるの意識が入ったジャリテンをたたき落とします。
そこへ中身ジャリテンとなったあたるの体も駆けつけて騒ぐものの、状況が分からぬラムとサクラはあたるがおかしくなったと思いこみます。
サクラさんがすり寄るジャリテンを殴り飛ばせばラムちゃんが怒り、あたるが悪いことをしたという話になればラムちゃんが怒り、あたるのサクラがあたるを攻撃して伸びてしまえばやりすぎだっちゃと怒る。
こういう、ラムちゃんの「自分はダーリンをお仕置きしてもいいけど、他の人によるあたるへの攻撃は正当防衛でない限り許さない」というところ、大好きですね。
結局、あたるの体のイヤーマッフルは外れ、ジャリテンの体に二人の意識が残ることになります。
場面転換して、今度は錯乱坊がイヤーマッフルを値切り始める。この長台詞は面白い。群衆が錯乱坊の様子を見に囲むところには醜悪な老婆やつで様や忍者がでてきて一時停止のしがいがあります。
再び場面はあたるジャリテンの所に戻り、サクラさんまでがイヤーマッフルを付けて場面は混沌は拡大。サクラさんがはじき飛ばされるシーンをコマ送りするとキューティハニーのハニーフラッシュの如く服が乱れるシーンが一コマだけ忍ばせてありました。
あたるとジャリテンとサクラさんの意識がサクラさん単体に集まってしまい、コロコロと行動が変わる様が面白くてしょうがない。
秀逸なのはこの後。あたるはイヤーマッフルの販売主たる宇宙人へ先程の様子を語り、宇宙人達が売れない理由を悟る見事なオチが付いたかと思えば、この後の延長戦もまた見事。
錯乱坊とあたるが人格交換した後、あたるの家で腹痛と偽ってサクラさんにすり寄っていると夕食の時間に。
あたるの好物の「コケコッコヌードル」を皆が食べ始めます。旨そうだなと揺れ動くあたるの心。
その横でメガネは「こりゃ不味い」と言いながら喰らい、しのぶは途中で残します。あたるはそんな不味いコケコッコヌードルが好物とは…
当然あたるの両親は下の階ですき焼き。
最後は諸星家を上げての醜い争いに。収拾が付かなくなってラムちゃんが怒ったあげく(この時の声が可愛い!)、全員の人格が入れ替わるわけですが、この混沌とした入れ替わり具合と台詞これまた爆笑。
全編通じて作画も可愛く、あっという間の30分。アニメうる星やつらは回を増すごとにエンジンがかかってきたようです。
脚本:辻真先、絵コンテ:小島多美子、作画監督遠藤麻未、原画には青嶋克己がいます。
宇宙人へ先程の様子を語るあたる。
第45・46話「春らんまんピクニック大騒動」
Aパートはカッパ、Bパートは缶詰宇宙人の話。
大自然の中で踊りピクニックを満喫する80年代のナウなヤングらしい少年諸星あたる。そこへ80年代のナウなヤングの装いのラムちゃんが空からやってきて、あたるの自由は早速終了。
引率は栗林で、友引高校のピクニックなのでした。栗林まだいたのか!
今作、作画がうる星らしいかというとどうにもタツノコらしいし、相変わらずあたるはけろっこデメタン風な顔をするのですが、その動きも相まってか、これはこれで楽しい作画になってます。変な顔にも愛嬌があるのです。そしてラムちゃんのはね回らせ方が可愛い。
Aパートは野辺作監なのですが、だいぶこなれたアニメといった感覚を受けます。これは押井守の絵コンテそのまんま起こした感じだなぁ。
メガネたち4人組もやけに手足がスラリとしてタツノコ風で動きが楽しい。
とはいえ、可愛いキャラが出てくるかというとさにあらず。今回はカッパ回ですからね。期待してはいけません。
あたるはしのぶと森の中へ行きますが、今回のしのぶは煮え切らない態度を示すばかりか、言い寄るあたるに難題をふっかけ、その後も翻弄。あたるの見えないところで舌を出す始末。悪女だなぁ。
おかげであたるはカッパの世界に行く羽目になり酷い目に合うのですが、傑作なのは帰還後です。
あたるが事故死したと思った栗林は責任を取らされる事になると嘆きます。原作では温泉マークなのですが、アニメでは登場前。
女房と子供がいる生活の行く末を案じて嘆くのは、確かに栗林の方が適任かもしれません。
無事に帰ってきたというのに、人を心配させやがってと岩を投げつけられる。果敢に岩をかわすも電撃では感電してAパート終了。
楽しい動きだったなと余韻に浸っているとBパートの谷田部作画に打ちのめされます 。
とはいえ、あたるラム面堂しのぶの4人組で鍾乳洞へ訪れたシーンでは暗闇に乗じて色々画策するところの全員の思惑が入り乱れるところの描写も楽しく、トドメの閉所恐怖症の面堂をもてあそぶあたるで笑います。これが面白くてしょうがない。テンポの良さというのは大切です。
作画はAパートと同じ原画家が描いているところもあるらしく、作監修正が入れば野暮ったく、修正無しでは、キャラクターの指定表からかけ離れた個性豊かな表情が繰り広げられます。特にわめく面堂はあたる以下の三枚目。これはひどい。でも、だからこそ顔芸とでも言うべきおかしさがあるのも事実。
寄席の締めみたいな驚愕のオチに開いた口がふさがらない状態になりつつも、(あれはラムちゃん完全に息が合っている、どういうことなのだ!劇中劇とでもいうのか!)今回も面白いなぁと言う感想になるのでした。
第43・44話「スペースお見合い大作戦」
お見合いの話。
ほぼ原作通りに進む話で、テンポも作画も良く楽しく話が進んでいきます。テンポの良さは、絵コンテ押井守というところで納得です。
最初は諸星家でラムの父ちゃんがラムちゃんをパーティに誘うところからスタート。
そこをジャリテンに目撃され、早速実はお見合いであると白状してしまいます。
なんと腹芸が一切出来ない正直者。こんなんでよく地球侵略をしようとしたものです。あ、だから鬼ごっこで勝敗を決めていさぎよい引き方をするのか!
一方のジャリテンは口が軽いどころではなく、歩くスピーカー。
あたるに向かって、こいつに知られてはならんねんと言う茶番じみた展開がおかしくてなりません。
このアホらしさがテンポ良く進んでいくのが面白いんですなぁ。
この後のあたるのショックの受け方も、まるで君去りし後を過ぎた後のような…といっても、原作9巻掲載の話だからアニメとつじつまが合わないのも仕方ない話。二人の微妙なすれ違いが巧みに描かれます。
友引高校もジャリテンが片っ端からラムちゃん見合いと話してまわっているので最早パニック状態。
面堂もメガネもあたるに詰め寄ります。ここの作画が面白い。原画に山下さんがいるので動きが楽しいです。
宇宙へ追いかけんとするあたる、原作ほど言葉巧みにジャリテンをそそのかす訳ではないですが、アニメの方が意志を明確にして宇宙に飛び出していく、出発のシーンの描写は格好良いですね。原画家を適材適所に配している様に思えます。
Bパート(開始時のアイキャッチ無し)ではお見合い会場の描写からスタート。
ラムちゃんの服や髪の毛に付けた青く丸いアクセサリがピカピカと光るのですが、ここ最近になってようやく地球(日本)でも電飾アクセサリが実装され始めた気がします。鬼星は流石、とっくの昔に行っているわけで流行を先取りしていますね。
お見合い会場はどいつもこいつも化け物ばかり。ラムちゃんは「久しぶりだっちゃ!」と言いますが、見た目化け物でも宇宙人同士知り合いだということが、ここで初めて分かります。(クラスメートが化け物型宇宙人だと判明するのは後の話)
中にはまるで大魔神ロボみたいなキャラがいます。カバン持ちロボはまだ先なのに(笑)
他はウルトラマンの敵じゃないのかという化け物や、ラムの父ちゃんもなんでこんなのばかり集まったのかと嘆きますが、そのはきだめみたいな中から無理矢理婚約者を捜そうとするなんて、ずいぶん投げやりな見合いもあったものです。
ここで地底のプリンス登場。最初からハイテンション(声:千葉繁)で、この後披露される横穴掘りの高速掘削の様が面白い。いやー、地底のプリンス最高ですね。結婚したいとは思いませんが。
読者投稿の彫像みたいな無言の人物も登場。気持ち悪いっちゃとラムちゃんには嫌われてしまいます。他の化け物は平気なのに何故!?無言で直線的な動きで迫ってくる、コミュニケーション不可能である方が問題なのかもしれません。他の化け物は少なくとも人語を解するなり、せめて鳴くなりしてますもんね。
あたる達は見合い反対派として仲間を募り(しかもあたる、いきなり素性と動機を明かす!TV向けの分かりやすい展開!)、ラムちゃんを確保して逃走します。
途中でプリムが正体を明かし、ここでラムちゃんは一連の行動から覆面バッタ人間があたるだと気づきます。原作ではあたるの可能性に気づき徐々に確信を深めるというところですが、アニメでは一発で見抜く。
結局は全員捕まってしまうものの、あたるの行為が好意的に解釈されて事なきを得るのですが、地球に戻った後の描写が原作よりも心温まる終わり方でした。
原作では、ラムちゃんは分かっていながら普段通りの行動を取るのですが、アニメではあたるの行動が嬉しかったことを態度で示す。一歩進んだ関係になっています。
「春だとびだせ」うる星やつらスペシャル 「修学旅行!くの一よ走れ」
かえでちゃん登場&忍者の回。
この回嬉しいことばかり。かえでちゃんは声が三田ゆう子、作画は西島克彦原画が入っているとくればもう絶品。
密書を落としたくノ一かえで、醜悪な老婆やつで様には仕事を辞めさせてもらえず、密書を拾ったあたるを延々と追いかけるはめに。
ちゃんと事情を告げればよいのに、言い出せないもんだからラムちゃんが現れたりしてシッチャカメッチャカに。
ラムちゃんは友引高校入学前のこの話。それでもセーラー服を調達して修学旅行に混じる!
あたるは修学旅行バスに乗ったときも同席を許さず、ラムちゃんはバスの天井でぼやきます。なんだかますます内縁の妻じみてきた…
バスは室内こそ観光バスっぽい座席であるものの、金属パイプの網棚があって路線車と観光車の中間といった感じ。確かに80年代にはそういう車もありましたが…
結局、密書は養豚の術のせいで解読不能になっており、任務は失敗。
逃走した抜け忍かえでを討つべく、むかでとくまで、そして紅白の忍者軍団が招集。
いやー、これが面白い。全員馬鹿ばっか。むかで、くまでに至っては後の惑星中学現役スケ番3人組を彷彿とさせる雰囲気が漂います。
ここで注目すべきは紅白の「忍者」ワイワイと騒ぐだけで馬鹿ばっかり。アホの子とでも言うべき残念さがたまりません!
一方、むかでとくまでは観光客に囲まれて格好を付け始め、様々なポーズで周囲を湧かせます。これは、今話題の承認欲求!現代だったら彼女たちはユーチューバーになっていたに違いありません。
あたるはかえでの後を追って京都をあちこち走り回ります。嵐山から最終的に清水寺まで、ずいぶんと行きつ戻りつするものです。
散々手を尽くしてもくノ一かえでは見つからず、あたるは清水寺での錯乱坊の言うことを真に受けて清水の舞台から飛び降りてしまいます。
原作では、くだらん冗談をしたが故に飛び降りる被害が出たという図式ですが、アニメでは知識がない故に冗談も見破れないのが問題だという印象になっています。
あたるは間一髪ラムちゃんに助けられ、ついにかえでを諦めるわけですが、「ラムぅ…」と言ってラムちゃんの脚にすがりつく。
結局はラムちゃんの元に帰ってきて良かったね、という感じになってます。なんだこれ、原作にこんなの無いぞ、可愛いじゃないか!うひゃー!
と喜んだところで、今回の感想は終わりです。
「春だとびだせ」うる星やつらスペシャル「うる星やつらオールスター大進撃!」
Aパートは総集編です。丁度この時から新年度に突入。4月最初の番組というわけです。
それに合わせてタイトル画面がラムちゃんの背景にハートのものに変わります。
総集編なので特に感想を書くこともないかなと思っていたのですが…あれ、これ音声とり直してない?
錯乱坊が「チェリーと呼んでくだされ」の発音が違ってる!
巻き戻してみてみたら第1話のラストシーンの台詞も違う初電撃を放ったラムちゃんも第1話では「そんなにうれしいのけ?」と言っているのに、「そんなにうれし~い?」に変わってる!道理でラムちゃんの声がむちゃくちゃ可愛いわけだ…(実際声のトーンが違う。当然こっちの方が良い)
以前見たときの自分の感想文をチェックしてみても、1話のラムちゃんの脚(トラジマブーツ)に縦分割線が見えるシーンがあることは指摘しているものの、声については触れていない。うーん。当時は見逃しというか、聞き逃したのかな。
話自体は、シーン飛び飛びであたるの母が自らを中流と位置づけながら振り返る話。
母はしのぶ派のスタンスを明確にしつつも、ラムちゃんの事も若干気にかけている様子です。
その中でも最後はドタバタ諸星家吹き飛びオチで締め。爆発オチで無理矢理幕を引いたり、絵が70年代っぽいという初期アニメうる星であった1クール目から、安定したぴえろ中期へとアニメうる星自体も徐々に変わっていきます。
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